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「すくう、こぼれる」
"Scoop, Dripping"
2021年7月9日〜25日
金・土・日・月と22日木祝 オープン
静岡県浜松市中区尾張町126-1
「みかわや|コトバコ」
私たちがこの場所を選んだ理由のひとつに、この建物が生まれた目的や、時を経て現在、ここで住まい商う人々の背景が、一義的ではないというところが大きい。
目的も背景もそれぞれ違うが、同じ空間でゆるやかに繋がり、日々の空気を共有している。
私たちkihakkaのアートコレクティブ活動も、互いのもつ制作ジャンルやつくる目的はそれぞれに異なっている。
作品を生み出すまでに繰り返される話し合いの中では、その違いがより鮮明になる。
それでも繋がっていられるのは、表現のもつパワーを信じているという一点において迷いがないからだ。
この場所の持つ力と、私たちの表現の力、その融合をカタチにして伝えるために抽出したキーワードは「すくいあげたものと、 こぼれおちたものの価値は等しい」
この言葉から作品を具現化する。
今回大量に使用した「水糸」は建築現場で使用する、水平と垂直を測り示すための道具である。
その水糸を、私たちは編み続けた。
鎖状にいびつに歪んだ糸は本来の役割を果たすことはできないが、そこには人の呼吸や心持ちのようなものが写し込まれる。
確かに必要な道具と、無くても困らないもの
それら両者の価値に違いはあるものか。
「すくいあげたものと、こぼれおちたものの価値は等しい」
ゆるやかに、たおやかなすき間だらけの網の下で、わたしたちは生きている。
パーティションで区切られ密閉した世界と、すきまのある世界の違いを、これほど考えたときがあったろうか。
すきまから、天井が見える。
その向こう側を臨む。
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