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「鴨江の壁 204号室」
Wall of Kamoe #204
2016年 9月17日~9月25日
浜松市鴨江アートセンター、通称<鴨江別館>は100年ほど前に警察署として建築されました。
長い年月の間、背負ってきた役割の重みと時間の流れを内包しています。
建物は雨風を凌ぐ容れ物としての箱であるだけでなく、その建物で暮らし、通い、利用する、
多くの人たちの思いを、変化と共に受け止め続けた場でもあります。
浜松へ居を移し12年目、鴨江という街の中心地において改めてこの街を見つめることは
私にとっての「浜松観」を考え直すことに繋がるでしょう。
内側からでしか見えない景色を感じ取り、
この場所を介して人と関わりながら、制作を続けることの意味を感じ取ろうと取り組みました。
up
制作過程
Process
ポートレイト撮影
Portraits
壁に色を塗り重ねる期間は、日々室内のカラーが変わります。
この期間に204号室を訪れた人々のポートレイト撮影を行いました。毎日変わる壁色とそのタイミングで会話を交わした人々。
のちに壁は白い元の姿に戻され、これらの写真は記録としてだけでなく、現場証拠のようなものとなり、人とのかかわりの刹那さと不思議を感じます。
展示
Exhibition
展示期間中、204号室へは一組ずつ入ることができました。
入室後はドアを閉め、
外の世界を遮断した鑑賞をお願いしました。
一人の方もいれば
友達や家族で過ごす方も。
室内には感想を書き留めるノートがあり
部屋で感じたことを絵や言葉にして残してもらいました。
Work Shop
「隠れた色をみつける」
204号室の壁と同手法で作られたボードを彫る体験。
壁の作品に囲まれた状態で一回一組の体験とし、作品と鑑賞者を繋ぐ親密な時間となりました。